明星金属工業株式会社

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第一回 明星金属工業株式会社 様

1回目にお願いしたのは、明星金属工業株式会社さんの上田社長です。上田社長はやさしいです。着任前からいろいろ相談させてもらっています。D-Bizのことや製造業のこと。どんな時も時間を作ってくれます。ニコニコしながらいつも楽しいおしゃべりが続きます。DAITO MAKERSのアイディアもそんなおしゃべりから生まれました。

明星金属工業株式会社さんの上田社長と

20tの鉄の固まりを世界レベルの金型に変える。天井高20M、身長18Mのガンダムがすっぽり入る工場です。この工場で自動車のボンネットやドアを量産する金型が作られます。日本の大型プレスの金型は世界一、二のレベル、技術力の結集です。自動車大量生産におけるクオリティ管理の要です。ここでは完成した大型プレス金型の0.01mm以下の最終調整が行われます。工場下には6Mほどの空間があり、プレス1800tの圧に耐えられる補強がされています。

20tの鉄の固まり、1800tの圧、0.01mm以下の精度、どえらい数字で頭がくらくらします。

明星金属工業株式会社さん

製造業での重要資産

金型は、製造業での製品の外観の優劣や品質・性能あるいは生産性を左右する重要な要素であるため、その製作に当たっては時間と費用が掛けられ、完成した金型は容易に交換出来ない重要な資産として扱われる。自社で製作する場合と、専門の会社に製作を依頼することもある。金型には設計情報を転写する機能があり、精密部品などの金型については、マイクロメートル単位の正確さが求められる。ドイツなどでは「金型は生産工学の王」であるとも表現される。(ウィキペディアより抜粋)

で、金型ってなんなん?

なかなか難しいです。生産工学の王、「ドイツが言ってるんや」ですから、しゃれでもなく正しいと思います。T型フォード誕生と量産を支えた大発明です。大型プレス金型は日本とドイツが一歩リードしています。小型の金型、半導体などに使われる精密機器用の金型製作もまだ日本にも技術競争力があるようす。コンピュータ&AIの解析技術の進歩で、大量生産が可能になった金型製作や部品製作は中国が優勢な状況が進んでいるようです

明星金属工業株式会社さん

日本の一丁目一番地は「ものづくり」です、かつて世界をリードした日本の力です。明星金属工業さんがつくる自動車のドアやボンネット用の大型プレス金型は世界一のレベルです。日本が勝負できる技術です。外国の、あの時価総額びっくりの自動車のドアやボンネットも日本で作られているという噂です。(知らんけど噂です)

日本では職人、ドイツではマイスター。数値化できない人智と経験は、まだコンピューターにも負けてません。チェスはワトソンみたいなのに負けたけど、大型プレス金型はまだまだです。実際の現場ではDXはかなり進んでいて、3Dスキャンなどを使用して作業の効率化・精緻化を進めています。GAFAもいけてるけど、いけてる製造業が増えていけば、日本の「ものづくり」はもっと世界から必要とされる気がします。

明星金属工業株式会社さん

「ものづくり」は人づくり 「ものづくり」は関係づくり

20tの鉄の固まりを0.01mm以下の精度で加工し、大型プレス金型を製作します。金型の精度が産みだした自動車のドアやボンネットのラインが空流をコントールし抵抗力を管理します。機能美で我々を魅了する美しいシルエット。光をコントロールし影をつくる、0.01mm以下の金型の精度が美しさをつくりだします。美は細部に宿る。まさにこの事です。

明星金属工業株式会社さん

先ず金型の原型素材を熟練の素材専門業者さんに作ってもらいます。信頼関係で培った情報のやり取りが大事。スタートのレベルが品質に大きな影響を与えます。「初めがあかんと終わりもあかん」という事です。金型を完成させる加工部品をはじめ、全ての工程は信頼の連携です。ワンチームです。素材・加工・仕上げ・検査などの各工程は会社と会社、現場と現場、人と人のチームプレイです。これが日本の製造業の強みです。目的にまっすぐ、ラグビー日本代表に負けないワンチームです。ワンチーム、連携、成長のアップデート、日本が世界と戦ってきた強みです。

明星金属工業株式会社さん

0→1をつくる ±0.01mm以下を見立てる

大掛かりな様相や雰囲気に圧倒されますが、心の安定が重要な現場です。職人さんは静寂を身に纏い作業に向き合う、その雰囲気は彫刻家、まるでアーチストのようです。現場は形式知と暗黙知の連鎖です。言葉にできないノウハウが共有され、やがて言語化されて次の次元へ。それが現場のイノベーション、中小企業の進化、世界を魅了する「ものづくり」の現場です。

明星金属工業株式会社さん

明星金属工業だけでなく、「ものづくり」の現場はガラッと変わりました。自動化そしてコンピュータ化の変化や進化はめまぐるしく、3Kのイメージは印象だけになりました。これから必要とされる能力は繊細さとバランス力、そして「ものづくり」という創造力、女性がジョインできる現場に成長しました。工場女子という「ものづくり」の現場が登場するのもきっと間も無くです。全ての人が成長を実感できるのが現場です。「ものづくり」の現場はいつの時代も強いということがよくわかりました。

「ものづくり」、MAKERSです。

DAITO MAKERS続きます。何卒よろしくお願いします。